ベスト

2012年7月4日水曜日

もうずい分前の出来ごと 駅前のソフトバンクに寄って用事が終わって店を出たら小雨が降ってた。 雨宿りのつもりで隣の丹波屋で団子を買って軒先で食べてたら それを見てたチャライお兄ちゃんが真似して横で団子食べ始めた。 男二人何も会話することもないので何となく 駅から続く階段を降りてくる人をボーッと見ていた。 すると白いタイトのミニスカートのお姉ちゃんが小雨に気付いてハンドバックから 折り畳み傘を出そうとした瞬間、階段をふみはずした。 白いタイトミニを汚したくないのか変に身をよじったもんだから頭から階段を転げ落ちた。 駆け寄って「大丈夫?」と声をかけると無言でうなずく。 怪我もしてなさそうなので一安心。 あたりに散乱したバックの中身を拾って 最後に階段の途中に転がってたヒールを手渡した。 すると無言でヒールを履いて逃げるようにタクシーに乗って行ってしまった。 恥ずかしい気持ちは痛いほどわかる。 でも無意識に投げ捨ててしまった足元の汚れた団子を見てなんだか割り切れない気持ち。 団子を食べ終わったチャラが寄ってきて一言「あの転び方はアカン」 割り切れなかった気持ちが彼の迷解説でどうでも良くなった。 タイトミニに「大丈夫?」じゃなくて同じ言葉を言えていたら 彼女も逃げ出さずに済んだかも知れない。 彼の言葉のチョイスは正にベストだったように思う。 もし「ありがとうも言えんのか」と彼が言ってたら 何もしなかった彼に怒りが向いていたかも知れないし 「なんやあれアホちゃうか」みたいな言葉だったら 多いに同意したかもしれないが後味が悪いのは変わらなかったと思う。 雨が降るたびに思い出しては 言葉のチョイス自分は上手にできてるんだろうかと考える。

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